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気付いたら私の軽自動車は電柱にぶつかり大破していた。
私はといえば、ハンドルから膨らんだのであろうエアーバックにもたれるようにして、うつぶせになっている。
一体、何が起きたのか……?
安全運転をしていた筈なのに、どうして?
私は、ゆっくりと上体を起こして軽自動車から出た。
見ると自分の二の腕は真っ黒になるまで火傷をしている。
それに胸部もうハンドルに強打したのかズキズキと痛む。
一体これは……?……?
私は訳が判らずに、戸惑っていた。
すると後方から男性の声が聞こえてきた。
「今、警察を呼んだから……」
警察?……どういう事?
私がポカーンとしていると、
「なんだ?……覚えていないのかね?」
と、その男性は私が起こした事故の説明をした。
話によると……
私は左車線をゆっくりと走らせていた。
だが突然、私の軽自動車は暴走し、右車線に突っ込み前のトラック……JAFのトラックだったらしいが……の左後部にミラーをぶつけ、その反動で右車線に戻り、その男性の自動車の右側のボディーにぶつけたのだと説明された。
私には……
全く、その記憶がない。
きっと……
ほんの1~2秒……『気絶』していたんだ。
私は薬の影響で、たまに、わずかな時間『気絶』することがある。
ただ車の運転をしている時は、ブラックコーヒーを大量に飲み、眠気覚ましのガムを噛んで運転をしていた。
これは『気絶』防止の為だ。
だが……
この日は急いでいたのでブラックコーヒーもガムも用意していなかった。
そして私は遂に運転中に『気絶』して事故ってしまったのであった。
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