【Q】

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「今日は、朝練は無かったの?」 「ん、サボった」 「……どうしてこう、私を構う人達はサボりたくなっちゃうのか」 「え?」 「お父さんがね、自分が休みだからって、今日お母さんのお墓参りに一緒に行こうって」 「平日だもんな。今度、俺も一緒に行っていいか?」 「うん。私も、蓮太と一度一緒に行きたいって思ってた。お母さんに伝えたいこともある」 「え? 何かあった?」 「うん。昨日さ、お父さんとたくさん話したんだ。たぶん、初めてあんなにお話したと思う」 「そうなんだ。よかったな。何かいい話聞けたのか?」 「うん。とびっきりの、素敵なお話」 「へえ。聞きたい。どんな話?」  疑問が生じた。  父とお母さんのあんなに素敵なお話を、友達にどんな話と伝えればいいのか。  疑問が生じたら、すぐ検証。  友達は、素敵なものを端的に伝えても、私の表情で読み取ってくれるのか。  私は人差し指を立て、自分の顔を指して答えた。   「“愛”のはなし」    頭の上に?マークを付けて、蓮太は口を『~』みたいにして首を傾げている。  結論。演算速度は遅いが、きっと友達は読み取って理解してくれるだろう。  ◇  
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