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「来週は?」
「仙台だって」
「いいなー、牛タン、食べたい」「お肉!」「焼肉食べたい」
「そういやバーベキュウしないで終わったな」
「家の中じゃしないわよ」「エー、外は?」
「さむいから嫌だ」「冬は焼き肉したことないね」
「鍋?」「しゃぶしゃぶ?」「すき焼き!」「すき焼き食べたい!」
「それじゃあ明日にしましょう」「やった、肉だ」「卵忘れないでね」
なんだかアットホームというか、こうしてみんなが集まる事がないからだろうけど、肉だけでこんなに盛り上がれるんだもんなー。
「さて、風呂行くぞ、入ってないの誰だ」
「行くー」「お父ちゃん行く!」チビたちは父さんと風呂に行った。
大きな欠伸をした。
早く寝なさいの声。
「母ちゃん」
何?
「札幌で、時計台見てきたんだ」
「あら良かったわね」
「すごい小さくてさ、びっくりしたんだ」
「そうなの?」
うんと言って写真を見せた。聿さんの大学時代の友人でも今はカリオンの社員。
「そういえば、彼、尾崎さんじゃない?」
やっぱり知ってるんだ。
四人だけじゃないけど、聿さんの親友たちは、信頼されてる、本社の重責にいるんだそうだ、日本中、世界中を走り回っている、凄いわよねと。
あのさ、と母ちゃんにその時の感情を話した。
「とうちゃんの事は忘れない、でもこの頃忘れそうになる、聿さんに肩をギュッて抱かれた時、俺の父さんはここに居るんだって思ったんだ。そう思ってもいいよね」
母さんは俺の隣に座り、スマホを握る手を取ってこういったんだ。
「私は、二人の男性に愛された、そして子供たちも二人の男性に愛してもらった、そしてチーちゃんがそう思ってくれた、母さんはそれだけでうれしい、ありがと」
そういって北海道で撮った写真を二人で見たんだ。
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