0人が本棚に入れています
本棚に追加
その発言を聞いて私たちはびっくりしたと同時にしまった!! と思った。Yは非常にまじめな性格のため、お祝いだからここで奢って貰える、なんて思考にならなかったのだ。私たちはすぐにお祝いだし私たちが勝手にしたことだからこちらがお金を出すと説明。これは本当に反省している。
そして予約していた時間になっていたためレストランに入る。すると写真で見た通り内装がとても綺麗で雰囲気も素敵なところだった。レストランの店員さんに予約していると伝え、席に案内してもらう。
ここまできたらもう何もないだろう、そう思いながら運ばれてくる料理を楽しみながら話を弾ませる。そして料理がある程度進んだところで店員さんがケーキをもってきた。来たぞ! と思ったのだが、ここで2つ目の予想外の出来事が起こる。
「happy Birthday」
誕生日おめでとう? 違う! 私たちが頼んだメッセージはそれではない! 内心焦りながらも私たちのではありません、と店員さんに伝えると、どこか焦った様子で下がっていった。
すると横に座っていたAがこちらをちらちらと見てくる。分かってる、A。正直もう長い付き合いなんだからこっちを見なくても言いたいことも思っていることもわかる。でもいまは落ち着いてくれ。
なんだったんだろう、間違いかなー、なんてYと話をしていると、ちょうどYが席を外した。その瞬間Aはどうしよう、と話をしてきた。しかしどうしようにもYはすぐに戻ってくるだろうし、変に動かなくても店員さんがほかの人に聞いて正しいものを持ってきてくれるだろう。そう話した。
Yはすぐに戻ってきた。しばらく話を続けていたのだが、ケーキは出てこない。すると今度はAが席を外した。おそらく心配になって店員さんに確認をとってきているのだろう。私はそちらをAに任せてYが不審に思わないよう話を続ける。
そう時間がたたないうちにAは戻ってきた。顔を見る感じでは問題ないようだ。そうしたらあとは待つだけだ。そして今度こそ私たちがお願いしたメッセージを添えたケーキが運ばれてきた。
『Y結婚おめでとう』
そう書かれたケーキと店員さんが持ってきたプレゼントを渡して、私とAはお祝いの言葉を口にする。
「結婚おめでとう!」
Yよ、本当におめでとう! 君に幸あれ。
最初のコメントを投稿しよう!