サプライズ!君に幸あれ

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 これではYが来る前にレストランにプレゼントを預けることができない!少し慌てた私たちだったが、急遽予定を変更してAにはここに残ってもらい、プレゼントを預けてもらうことにして私だけYを迎えに行くことに。  そうしてレストランから引き返して11時半ぴったりにYと合流。YはAはどうしたの、と聞いてきたが私はとっさに地下鉄じゃなくてJRで来たから現地集合するってAから連絡がきたとさらっと嘘をついた。  ふーん、とYが言ってお互い何気ない話をしながらホテルに向かう。途中AからLINEがきて準備はできたと連絡がきた。これなら作戦通りいくかな、と思っていたらやけに神妙な顔をしたYが私に話しかけてきた。 「え、何、どうしたの?」  あまりに言いにくそうにするため私は何かばれてしまったのかと焦った。落ち着けと心の中で言い聞かせているとYは重い口を開き、こういった。 「この間見に行った〇〇の映画の感想さ……話してもいい?」  そう、その映画はYが面白そうだといってお互い見たら感想を言い合おうと話していたものだった。しかし何故ただの映画の感想をこんなにも言いにくそうにしていたかというと、その映画がとにかく苦しくて辛い、でも美しい映画だったからだ。 「え、私も話したい」  Aはこの映画を見ていないため、レストランにつくまでの短い距離の中でわっと語り合った。そんなことをしながらホテルに着くと、Aがホテルの前で待っていた。久しぶりー、なんてお互い素知らぬふりをしながら挨拶をする。  そしてホテルに入り、予約した12時になるまでソファに座って待つ。そして今日はお祝いのためにここを予約したことをYに話した。するとYの様子がなんだか変だ。どうしたんだろう、と思い聞いてみるとYは気まずげにこう言った。 「私今日そんなにお金持ってきてない……」
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