新しい物語

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「お客さんがきたらなんて言おう」 「なにが?」 「初めまして、とかじゃなくてなんかもっとこう……元気が出るような言葉で迎え入れたくない?」 「図書館へようこそ、でいいじゃん」 「それじゃなんかインパクトに欠けるよ」 すると、図書館の扉がぎぎーっと音を立てて開いた。 「お客様だ」 「――うん」 私はお客さんの前まで笑顔で駆け寄った。 「あ」 そして、今唐突に思いついたフレーズを口にした。 「浮遊霊リリカのお悩み解決図書館へようこそ!!」 「は!?お前だけの図書館じゃないぞ!」 振り返ると、北斗が盛大にずっこけていた。 私はその姿に満面の笑みを浮かべたのだった。 【END】
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