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【 エピローグ：ダークマター★ドームで待っています 】
「よし、できた！」
「ありがとう、遼さん。これで今日も沢山の人を怖がらせるね♪」
そう言って彼に遊園地まで車で送ってもらい、駐車場で車から降りて、彼にさよならをした。
「それじゃあ、また３時過ぎにね♪」
「うん、行ってらっしゃい。花ちゃん」
――それが、私が見た彼の最後の笑顔だった。
「チーフ、おはようございます！」
「おう！ 花ちゃん、今日も元気だね」
彼は別れた後、暴走車と正面衝突して命を落とした。
彼の手には私と初めて会った時に撮った、私の眠っている写真が握られていたという。あの夏の夜、こっそりと撮って持っていたんだね。
最後の力を振り絞って、私にさよならを言ったんだと思う。
遼さんからは、沢山の笑顔をもらった。
そして沢山の愛も……。
「花子さ～ん、出番ですよ～」
「は～い♪」
私は今日も、口裂け女の特殊メイクをして、彼に恋をする。
（了）
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