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第四話
あの少年の力かは分からないが、僕がまたあっちの世界に転送されて、気を失っている間に僕は夢を見た。
それは小さい頃の記憶だ。
僕のお父さんは神主だった。
そして、僕のお母さんは巫女だった。
その関係で僕も神社の手伝いをしたことがある。
そんな僕の家にはこんな伝承がある。
それは神隠し。
そして、どうやらこの夢では、その神隠しについての解釈を話してるお父さんと、それを暇そうに聞いてる僕の場面の記憶が、脳内で流れてるらしい。
いや…違う。
こいつはお父さんじゃない。
神主の手伝いをしたことがある僕の勘だが…
お前は違う存在だ。
その存在が何か言っている。
小さくて聞こえないが、耳を澄まして聞いてみよう。
『神隠しは、あくまで俺の…父さんとしての解釈だったが、この世界の創造主である八百万の神のうち、誰からも忘れられてしまった人間が、この世界から消えてしまうことを言うと思ってる…で』
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