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朝起きた。
目をこすった。
分からないからもう一度目をこすった。
それでも景色が変わらなかったから、僕は悟った。
これは夢だ。
周りの景色は広がる地平線の中に差し込む光の反射でとても幻想的だった。
それはまるで…桃源郷のような…楽園のような……そんな美しい景色だった。
きっと季節は夏だろう。
村と田んぼが見えた。
―それはまるで。
昔の日本のような懐かしい。
何処か寂しい。
風景だった。
僕は自分の身体を見た。
すると。
僕は確信した。
これは夢だ。
僕は意識のはっきりした夢の中にいるんだ。
僕の身体は。
大学の制服じゃなくて。
高校の制服を着ていた。
そしてこの制服は僕が中退する前にいた晴日高校だ。
つまり今の僕は高校一年生だ。
この夢の設定は僕の過去だ。
―まあいいや。
夢だ。
夢はすぐ覚める。
でも夢にしては少しリアル過ぎないか?
『あの〜すみません』
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