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懐かしくて優しい声がした。
振り向くと君がいた。
僕は思い出した。
君は…あの幻想的な夏の日にこの学校にやって来たんだった。
昔の君は口を開いた。
『すみません〜。転校生だから道を教えてくれたら嬉しいです!』
君は笑った。
僕らは学校まで歩いた。
僕らは学校で一緒に授業を受けた。
休み時間にしょうもない話をして笑いあった。
僕らは笑った。
笑えたんだ。
そんな淡い夢…いや走馬灯と言うべき鮮明な過去の回想が1ヶ月程続いた。
遂には、その間現実世界に僕の意識が戻ることはなかった。
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