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1-1 ある既婚者との出会い
そんな適当な書き込みに、
返事が来たのは15分後。
「よければしたいです。〇〇区ですが大丈夫ですか?」
7つ年下の子からの返事。
「車あるから行けるよ!場所はどうしようか?」
「じゃあ、僕の家でいいですか?」
「いいよ!」
随分あっさりとしたやりとりだ。
大概こういう場合、
タイプがどうとか、
どんな事がしたいとか、
場所がないとか、
顔写真が見たいとか、
1番面倒なのはアソコのサイズを聞く奴もいる。
そういう回りくどいのは苦手。
プロフィールだけ聞いて、
顔も知らない子と会う。
会うまでのドキドキ感。
そんなギャンブル的な出会いが俺は好き。
実際タイプもあんまりないし、
偉そうにこちら側からタイプとか言える程そんなポテンシャルないからね。
あまり極端な体型だったり、
年上はNGだけど。
まぁいわゆる誰専ってやつなんで。
教えられた彼の家の近くまで来た。
「近くまで来たよ!」
「〇〇号室です。鍵は空いてるので入ってきて構いません!」
「了解!」
指定されたファミリータイプのマンションに少し違和感があったものの、
大して気にも留めず、
ドアを開けて入った。
ん??
玄関ドアを開けて真っ先に目に入ったのは女性物のスニーカー、
そして子供用サンダル。
マジか…。
彼は既婚、そしてパパ。
既婚者との一戦は普通のそれとは違う。
漂う背徳感が堪らない。
なかなかお目にかかれないシチュエーションにオレは興奮を隠せなかった。
玄関に入り、
昼間なのにカーテンを閉め切った薄暗いリビングには、
子供の遊具やオモチャ、
ダイニングテーブルにはコーヒーカップやお菓子の入ったカゴ、
ソファには奥さんと子供の部屋着があったり、
生活感のある匂いもそそられる。
リビング横にある寝室のドアが開いていて、
遮光カーテンでより暗くなった部屋に、
彼はフード付きスウェット上下で顔を隠しながら横になっていた。
隣にはデカいベッドがある。
恐らく奥さんと子供が寝るんだろう。
その横に床に敷いた布団がありそこで彼は待っていた。
オレは無言で近づき真っ先に股間に手を伸ばした。
経験上、
既婚者は一方的に気持ち良くなりたいだけが多く、
中には目隠し待機してされるがままな人も散々見てきたから、
彼もそうだろうと勝手に察したからだ。
オレはそんな感じでも全然構わない。
だって考えてみて?
普段女に腰振ってる奴が、
一方的に雌声あげて男にイカされるんだよ?
そんな姿見せられるだけで興奮するさ。
だから、
既婚者にはムードだとか関係なく、
ピンポイントで始めるのがオレのやり方。
オレより身長は少し高くて、
スリム体型の彼の股間は、
正直あまり大きくない。
被ってるのもスウェット越しに触ってわかる。
へぇ〜こんな小さなモノで嫁さんイカせてるんだ…
なんて考えながら、
多分あんまりしゃぶられたり、
責められたりされてないから男にしてもらおうと思ったに違いないとオレは想像し、
マグロ状態の乳首を舌で転がしながら、
トランクスの上から優しく撫でた。
小さく喘ぐものの、
一向に反応が薄い。
もしかしてオレじゃ感じない?
まぁ既婚者もゲイも関係なく、
実際行為に及ぶとそういう奴はごまんといる。
だからある程度やってみてダメならオレは速攻で引くタイプだし、
別に気にしない。
一応、
トランクスを脱がし、
萎えたままの竿に舌を這わせた。
相変わらず感じた声を出す割に、
半勃ち状態なのがちょっとイラついたオレは、
袋からその下、
さらに穴をわざとピチャピチャ音を立てて責めた。
体をくねらせ、
明らかにそれまでとは違う反応を見せる彼に、
「ケツ感じるの?」
「うん…」
「舐められて気持ちいいの?」
「うん…」
重点的に愛撫するも、
肝心の竿が反応しない。
いい加減疲れたオレは休憩ついでに戦略を練ろうと彼を腕枕して、
オレの胸に顔を埋めさせながら手で体を弄って次の展開を考えていた。
彼は顔を埋めながら、
恥ずかしそうに感じた声を出し続けている。
フードをめくり顔を見て、
見つめ合ってみた。
何かを訴えてる気がしたから、
軽くキスをしてみた。
抵抗することもなく受け入れた彼に、
オレは舌を絡めて濃厚なキスを繰り返すと、
なんと舌を絡め返してくる。
既婚者は滅多にキスはしない。
オレもキスはあまり好きじゃない。
何故か彼と見つめ合った時、
衝動に駆られついしてしまったが、
それが正解だった。
竿に伸ばしていた手を離し、
キスをしながらオレは彼を抱きしめた。
ひたすら濃厚なキスをしながら、
恋人さながら髪を撫で、
何度も見つめ合い、
キツく抱きしめ、
これで終わりでもいいと思いながら、
オレのモノはずっと固くなりっぱなしだった。
何気なく、
彼の股間に再び手を伸ばすと、
あれほど反応がなかったのが嘘のように固く、
ビクビクしてる。
へぇ〜こんな子もいるんだとオレは体勢を変え、
オレのモノも顕にして彼の上に乗った。
キスしながら股間を重ね合わせ、
ゆっくり腰を振ると彼の感じ方は一段と激しくなっていく。
キスをやめ、
正常位の状態になり、
オレは2本一緒に握りながら扱き始めてみた。
普段の既婚者なら、
多分萎えるはずが、
彼は固く張り詰めたまま、
気持ちいいを連発する。
そんなの彼の表情にオレはあっさり絶頂を迎えそうになった。
「このまま出していいか?」
「いいよ…」
「結構出ちゃうよ?」
「いっぱい出して…」
大量に放出したオレの液でグチョグチョになった彼の竿を扱き続けると、
「あっ…イクっ…」
彼も勢いよく出し、
腹から股間には2人分の大量の白濁が溜まった。
その量は2人の興奮度合いを表していた。
彼の身体を綺麗に拭き、
しばらく無言のまま再び抱き合った後、
オレは我にかえり、
いそいそと服を着た。
彼も服を着て、
帰るオレを見送る。
もちろん会話はない。
オレはまたふと抱きしめたくなり、
着衣のまま玄関で軽く抱きしめた。
帰り際に手を振る彼にオレは手を重ね、
恋人繋ぎをして、
まるでホントの恋人と過ごしたかのような思いで帰路に着いた。
一度きりのそんな関係は、
今まで幾度となく繰り返してきたし、
彼ともその程度だと思った。
あんな再会をしてしまうとは1ミリも想像しなかったけどね。
彼と会ったのは3月。
それから新年度を迎え、
どこの会社にもある人事異動の時期が来た。
オレの上司は出世して異動したため、
新しい上司が来るそうだ。
別に興味は無い。
上司とはいえ実務はオレらに任せっきりで、
部長や上級管理職の方ばかり向いた上司しか見て来てないから同然だよね。
朝の全体会議で他部署も含め着任者がダラダラ紹介され、
オレはダルくてしょうがない。
上の空で司会進行を聞き流していると、聞こえてきた声に身体が一瞬ビクッとした。
「東海林雄太28歳。関連会社に出向しておりましたが、6年ぶりに戻ってきました。宜しくお願いします」
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