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ホームルーム終わり、みんなが帰り支度をしている中で、
「私と一緒に、夏祭りにいかないかい?」
唐突に、電波ちゃんから誘われた。
「…あ、うん。よろこんで?」
ホワイ?なぜ?なにが起きた?
「うぇーい!じゃ、現着で。ホムラマサニラー」
颯爽と手を振り帰る電波ちゃんに、俺は手を振返せず、軽やかな足取りをただ眺めた。
クラスは唐突の怪奇現象にしばらく身動きできなかった。
「oh……NO Future.」と、誰かが失礼なことをつぶやくと、せき止められていたクラスの「?」が決壊した。
「お前らそーだったの?」「やばっ!」「こら荒れるで」「花火が暴発するかも」「南無三」「よもやよもや」「学校外では電波ちゃんどんななの?」「え、もしかしてあんたも電波?」「地雷案件乙」「分岐ミスったら即死確定じゃん」etc………。
これまでの学校生活、こんなに人に話しかけられたことはない。
電波ちゃんは、何を思い、俺を夏祭に誘ったのか。
何はともあれ、俺は素直に夏祭りを楽しみにした。
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