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「……行ってくる」
登校しようと家を出ると、目の前には愁の姿。
「よお」
愁は気まずそうに笑っている。
何でいるの?
『よお』って、私はまだ普通に挨拶すらできないよ。
「い、急いでるから!」
そう言って愁の横を通り過ぎた。
でも――愁に、腕を掴まれた。
「は、離してください!」
「ぶはっ!! 何で敬語?」
「〜~ッ!!」
愁は私の反応を見て大爆笑している。
恥ずかしくて手を振り切ろうとするけれど、ぎゅっと掴まれているからか全く離れない。
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