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「りょ、龍馬さんって⁉︎ 坂本龍馬⁉︎」
「ん? そうだが……。」
「かか亀さん、坂本龍馬と知り合いなの⁉︎」
おどろいて立ち止まるおれに、亀さんはきょとんとした顔を向けてくる。
そして、心の底から不思議そうに、
「何言ってるんだ。坂本さんからお前をあずかったんじゃないか。」
と言った。
……。
「えっ⁉︎」
あ、あのモジャ男さんが、問題の答えの「坂本龍馬」だったの⁉︎
衝撃の事実に口がふさがらない。
全然気づかなかった! だって、あんな……道端で寝てる人が教科書に載るようなすごい人だなんて、思わないじゃん!
地図をあげて、お返しにこうして亀さんを紹介してもらったけど、おれとモジャ男さんは自己紹介しそびれちゃったもんな。
「ま、待って亀さん、それじゃこの旅、意味ない!」
「?」
「おれ、坂本龍馬に会いに土佐に行こうとしてたんだ!」
おれの叫びに、亀さんの眉がグッと上にあがる。
おどろいてるのか、下手に目的を言ったから警戒されちゃったのか。たぶん、そのどっちもだろう。
「ち、違うんだ。坂本りょ……坂本さんに会いたいってよりは、本当に弟を探してて。……たぶん、さっき話してくれた『頭のいい子ども』っていうのが、おれの弟だと思う。」
「なんと。そうだったのか……。」
亀さんの話だと、坂本さんと和真はやっぱりいっしょにいる。
なんだよ、正解がすぐ近くにあったのに、見逃してしまったのか……!
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