11 これから

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反対側の道から、青い羽織の人たちが走ってくるのが見えた。  土方さんと……今度は沖田さんの姿も見える。  花が無事でいたのは、新撰組の人たちのおかげだ。心の中でこっそりお礼を言った。  そして、迫りくる大人たちの手をかわして、自分のおでこを指差しながら叫んだ。 「坂本さん! 撃ってください!」 橋の向こうにいた坂本さんは、おれの言葉を聞いて驚いた顔をしている。  子どもをピストルで撃つなんて、さすがに戸惑うよな。でも。 「大丈夫ですから! 信じてください!」  真っ直ぐ目が合う。おれの気持ちが伝わったのか、坂本さんは笑った。 「……友だちの頼みじゃき。歯ぁ食いしばるぜよ!」  ミマワリグミとかいう人たちの刀がおれに向かってくる。  ……それより早く、パァンという音が響いた。  意識が真っ暗になる。  また頭の中で『GAME OVER』という声が聞こえた。  あーあ、和真と花はゲームクリアだったけど、おれだけゲームオーバーかぁ。  もしもう一度問題に挑戦することになったとしても、それはそれで悪くない。  ……怖かったし、大変だったけど、坂本さんに出会えた。新撰組の人たちが一生懸命だってこともわかった。なんだかんだで、楽しかったな。 歴史を知るのも、悪くないなー……。
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