インコ

　今度はそっと開ける。
　インコがタイルの上でぶつぶつなにか言っている。
　空腹なのかもしれない。

　風呂場から洗面所に呼び寄せ、生米をまいてみた。
　ついばんでいる。
　水を汲んだボウルを置いておくと、ふちにとまって水を飲み始めた。

　さっき風呂場に入れてしまったのは、監禁状態だったのかもしれない。

　そうするとケージに入れておくのも似たようなものじゃないかという気がする。

　いや、たとえ部屋で放し飼いしても、大きいケージに入れておくようなものだ。

　じゃあなるべく広い環境においてあげようじゃないか。
　狭い一間だし、家具もそんなにない。
　でも、洗濯物を干すときは用心のため、麺をゆでるときに使うざるを逆さにしてかぶせておくことにした。