夏祭り

4/6
48人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
 約1時間ほどの花火を堪能した。 「綺麗だったね〜」 「うん」 帰りは、人の波がなかなか収まらないから、しばらく 座ったままで居た。 「何か買って来ようか?」 「じゃあ〜カキ氷」 「ソフトクリームじゃないの?」 「今日は、いい!」 「分かった。味は?」 「イチゴ」 「OK」 撮った写真を見ていた。そして、綺麗な星と月を撮っていた。さっきは、花火が上がっていたから、気づかなかったけど、煙がなくなると星と月もとても綺麗だ。 すると…… 「ね〜ね〜お姉さん! すっごく綺麗だね」 「何してるの? 1人?」と、声を掛けてくる2人組の男たち。 「彼氏がそこに居るから」 「ん? どこ? 居ないよ!」 「今、カキ氷買いに行ってくれてるから……」 「ふ〜ん優しい彼氏なんだね。でも、俺たちも優しいよ。一緒に遊ぼうよ」 「イヤです」 「どうしてよ! ホントは1人なんでしょう?」 「大声出しますよ!」 「ほう〜怖え〜! そんなこと言わないで遊ぼうよ!」と、腕を掴まれた。 「キャー! 痴漢〜! 助けて〜! 拓実〜! お巡りさん!」 「なんだよ! バカでけ〜声だなあ」 あまりの大声に、「なんだ? なんだ?」と人が集まって来た。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!