✝️〜恋〜✝️

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ある館での出来事について話そう、これは記者である 僕が書き留めた出来事だ。 それはとても残酷で ー ー美しい 「坊ちゃん、紅茶です」 私は私のマスターであるアルナ坊ちゃんに紅茶を差し出す。 多分、まずいということはないだろう。 「まずい。」 バリーン!!!! と、 音を立ててカップ が割れた。 なんてことだ坊ちゃんが怪我でもしたら。 カップの破片を手で持つ。 血が垂れてきた。痛い…… 破片が食い込み中で 肉に突 き刺さる。 耐えきれない激痛ではなくなんとか堪える愛おしい坊 ちゃんのためだなんともない。 坊ちゃんはとても愛らしい笑みを浮かべて 「フレデリック。あとでな?」 と不敵に言った。ーー 「ちょっと!!!待ちなさいよ!!」 高いキンキンする声で怒鳴り散らかしているのはブラウンという名前の少女だ。 それを耳を塞ぎ逃げているのはアオという少年だ。 ーアオ視点ー うわー!!!ブラウンがお怒りだよ! まったく僕は何もしてないのに、いい加減にしてほしいな。 つーかいい加減にしろ。 なんつって。 「ねぇ、ブラウン!今日さ学校さ一緒に行かない??」 「はぁ?行くわよ!!!/////」 ブラウンは決まってこうだ。 何時も何時も僕に怒るくせに僕のことが好きだから僕が学校に誘うと何時も一緒にいくっていって不登校を治すんだ。 まったく可愛げのないやつだよね〜。 「そんじゃ!校門までかけっこしようぜ〜」 走り出すと2人は磁石のようになってかけていった。 「ふんふーん♪」 白衣をきた怪しい見た目の少年が 机の上のノートを見てにやけている ーリチャード視点ー 「何してるの?」 学校に例のごとく登校したら 刹那くんがまたノートを見ながらにやけていた 「そんなにノートを見ながらにやけてたら気になる」 指を控えめにノートに向かって指して指摘すると、 「ええー見たら殺すよ」 本当に人を殺しそうな目で 言われた。 怖い………もう、 関わらないでおこう。 それからいつものように先生が来て授業が始まる。 そこまではそうだった。 ガララ! 「ふー!!!僕が一番乗り!!!!」 「わざと!!!負けてやったのよ!!////」 2人とも先生に怒られるよ。 僕は、見覚えのある2人を見てそう思った。 先生はとても眉間にしわを寄せている。 可哀想だけれど2人は廊下かな……。 「あー!!もう!!!!つまんない!!!!」 ブラウンが椅子の上で暴れながらそういう。 椅子を受けから投げてやろうかと思った。 「ブラウン……あのさ、 少しだけ付き合ってくれない?」 「……どこによ」 ブラウンはブサイクな顔と、 声で僕にいった。 まぁついてくればわかるけど。 なんでそんなに察しが悪いかなぁ。 僕はブラウンの手を握り笑顔で答える、 なんてことはなく、 腕を無理やりグイーと引っ張って教室から出て行く。 「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」 「今の……」 僕は、刹那くんに尋ねるけど、 「あーあれバカだよねブラウン」 嘲るようにそういった。 目線も心なしか冷気をまとっていてとても同じ人間を 見るようではなかった。 ……可哀想だったな。 止めなくてよかったのだろうか? いつもそう……、いつも僕は…… アルナ坊ちゃんに早くケーキを出さなければ…… おっと? これは落し物だろうか 何か変な形をしたものがそこに落ちていてそれを拾う それは袋だ何か赤い液体のようなものが中に入ってい るけど これはおそらくーー 「やれやれ今夜は人騒動起きそうだ」 「ここは?」 すっかり狼狽えた目をしてブラウンがいった。 てっきりずっと黙っているから死んだのだと思って た。 「見ればわかるでしょ???? 僕の家だよトクベツに君を招待したんだ」 「トクベツ?」 お前がうざいからだよ。 「そうだよ。」 ーブラウン視点ー 痛い腕が痛い関節が折れていて腕が上がらなくなっている軋む音がメリメリ鳴っている。 何故私がこんな目に遭わなくてはいけないのかわからない。 アオはトクベツだと私にいう、本当に?ほんと???身体中が熱くなる。 鼓動が激しく体を蠢き私は突然の感覚に身を抑えたー グラッッ。 「だから、今日はよろしくねブラウン」 中はとても綺麗で彼の匂いがした。 真っ先に向かったのは部屋でなくダイニングだった 「テキトーに座ってよ」 テキトーにだなんて、 私はすごく興奮していた アオくんの家だ…… つまりこの椅子は アオくんが座っていたモノで 関節的に股間付近に触ることになる 「あっ私……あのね、実はセセセセ生理なの」 わたしが座るなんて……汚す気がして…… 「何?それ?」 ろくに勉強もしてないから、 わからないらしく、 彼は、 口を三日月にして椅子に強制的に座らせた。 「痛い!!?!???!」 腕がメリメリから ゴキッッッッ という音に変わる。 次第に腕がブラーンブラーンとなる、 ばっかりで感覚をなくした。 「ああの?汚しても」 「あ?うん。いいよ別に」 どうでも良さげに言った 「そっか……何食べるの?」 何か食べるのだろう。 「それはね、まだ決まってー」 そこまで行ってガチャンと大きな音がした。 誰かが帰ってきたみたいだ。 「お父様だ」 アオくんの顔はガーゼみたいに 真っ白だった。 口は半開きで パクパクしている。 可哀想で落ち着かせようと手を握ろうとするけど、 腕が折れていて伸ばしても下の方向にぶら下がるだけで、 届かなかった。 「一号じゃないか。」 低い声だ。 私は慌てて正体不明の男の姿を確認する。 ふざけていることに、 ソイツは仮面をかぶっていた。 コイツがアオくんの父親? どう見ても異常だ。 何よりアオくんの怯え具合が、 尋常じゃない。 コイツは多分、 ヤバイヤツだそう、 直感でわかった。 大柄の男は、 アオくんに近づいたかと思うと、 椅子に座った。 皿の上にもともと、 用意されていたナイフとフォークを、 持っている。 アオくんはさっきまでの表情が嘘のようにその瞬間、 椅子に座って笑顔で、 こちらに手招きした。 「良かったね!今日はご馳走だ」 彼のイウイミがわからず、 私は困惑する。 おとこは 喉を低く鳴らして笑っていた。 「は?」 つい、 アオくんに向けて、 そう言った。 「エ?ナニ」 あんたがなによ!! 私を 私を 私を まさか まさか まさか まさか まさか まさか まさか テオックウイノ? 「お父様これは?」 男が乱暴にアオくんに、 袋を投げた。 その中には子供のものと思われる肉が入っていた。 ゴロゴロ と 肉塊がお皿に盛りつけられていく。 いつのまにか、 2人は手を合わせていた。 食うつもりだ。 「やめときなよ」 声がやっと出た。 アオくんに、 最後までアオくんを、 救いたくて振り絞った、 ケド 「なんで??もしかして食べたいの??」 「なわけないじゃん!!!!」 口の中に変な感触がした。 喋りながらだった。 知覚した瞬間! 独特な味が口内に広がった。 甘いような、 苦いような、 酸っぱいような、 とりあえず辛くはないなって ーーーー ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぅ ひどい!!!!ひどい!!!! なんで私がこんな目に!!! こんなものこんなもの!!! ナイスで襲いかかった。 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 「痛いよ!!!いたぃ!やめて!!!」 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね 「あああ!!!!!」 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね 「ブ…ラ……ウ…ン」 グシャ!!!! 「あっはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」 やった!!! やった!!!! 殺してやった!!!! やっと!!! 毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日 毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日 虐めやがって!!!!! いつか殺してやると思っていた。 「ニクフエタ」 は??? 「食えよ!!!」 いい気味だ。 私は椅子に座って それを見ることにした。 フォークで目を突き刺すとそれを キャンディーのようにペロペロなめ出した。 「美味しいの?ソレ???」 「ウマイ」 「へー」 私はナイスを取り出して、 心臓に突きつけた。 ブシャァと血しぶきをあげている いきのいい心臓がプクリと服の中から出てくる。 ぴゅーぴゅーと わずかに血を吹き出しながら鼓動をし ているソレを空中で眺める。 これが、私を虐めていたのかッッッッ!!!! 怒りが頂点に上がり頭のてっぺんが噴火しそうになる。 衝動のままそれを口の中に放り込んだ。 噛み砕くと血とナニカが口内に広がった。 皮のようなそれは、 とても気持ち悪く飲み込むか悩んだ。 何度も咀嚼しているうちに飲み込んだ。 美味しい。 これのどこが? まずい まずい まずい まずい まずい まずい まずい まずい いつのまにか、 吐き出していた。 この館のダイニングルームは最早地獄だ。 血と得体の知れない液体に染め尽くされている。 ここが私の死ぬ場に相応しい。 そう感じてナイフを自身の心臓に突き立てた。 グシャアアアアアアアアアアアア。 「ニクフエタ」 …… 私死んだの? 目の前には アオくんがいた。 血まみれで倒れている。 とても痛そう。 あの男に食べられてしまったのだろう。 私は手を伸ばした。 届く。 その小さな体に触れると 顔が熱くなる。 血まみれの体を抱きしめた。 「かけっこしよう。 僕を捕まえることができたら ブラウンの勝ち、 何でもお願い事一つ聞いてあげる」 「はぁ?悪いけどお前のこと眼中にないから」 「おはよう。今日はもう帰るね。 ついてきたら殺すから」 「死ねば?」 「あっいたんだ、 名前は何だっけ?」 「学校一緒に行こうよ」 「懲りないなお前も」 「僕に関わるなブス」 「決めたお前を不幸にしてやる」 アオ…………く……ん まっててすぐそっち行くから 捕まえたらお願い事一つ叶えてね 約束破ったら容赦しないから。 窓の中つまり内部が真っ赤に染まる。 「……ブラウンちゃん。」 僕は、急いで家に戻った。 ーフレデリック視点ー 助けられなかった。 また 「坊ちゃん、坊ちゃん、坊ちゃん?」 「うるさい!!!フレデリックいい加減にしろ僕をいつまで寝かさないつもりだ?」 「すみません。」 良かった 起きていた。 いや 正確には 生きていた。 今日はずっと安否確認のため 部屋の外でこうして 呼びかけている。 念のため。 流石に もう来ないとは思うが。 しかしだとすると やはりあの子達がーー 「フレデリック?お前今日おかしいぞ」 「すみません」 「知能が下がったか。」 「すみません」 「まあいい明日からはやめろよでないと殺す」 「かしこまりました」 我が主人に傅いてその場を 後にした。 暗闇の中に溶ける我が身が 主人と そして この家を守らんことを。 地下室 ー刹那視点ー 「実験結果百点満点中150百点正解高スコア」 この実験が成功すれば革命が起こる楽しみだ。
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