✝️〜恋〜✝️

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チャーリー「ここは?」 2つの大きな階段がある。 ロビーだろうか? とても大きな館だ。 ?「ぐわ!!!」 男の声がする。 振り返ると扉の前に人だかりができていて、大柄の男が扉に手を合わせた瞬間、扉に得体の知れないナニカによって吹き飛ばされてしまった。 しりもちをついて、いててと口にしている。 ここは、まさか、 異世界!!! なんてことはなく、 どこかで見た場所に似ている。 そうここは確か…… 思い出せない。 現実世界で見覚えのある場所なのだが、 男……それよりもっとたくさんの人間が、 さまざまな議論を交わしている。 微かに聞き取れるのは 閉じ込められた。とか、ここから逃げたい。とか、あいつがとか、…… 僕は、どうしたらいいのかわからなくてその場で倒れてしまった。 目を開けたら、金髪の女の子と目があった。 チャーリー「うわ!」 びっくりして飛び起きる。 女の子は、起きたよーと階段の下に呼びかけていた。 チャーリー「あの、君の名前は?」 マリー「私はマリー」 マリーさんか この人は、信用してもいいのだろうか? わからない。 多分悪い人ではなさそうだけれど マリー「チャーリーさんといったかしら?」 チャーリー「まだ名乗ってないよ?」 マリー「あらごめんなさいカードを見ればわかるの」 マリーさんは 僕の、 首にかけてあったカードを掴んでそういった。 チャーリー「あっ本当だ。すごい全部書いてある」 学校の名前から住んでいる場所まで全部 チャーリー「転生ものか?」 僕の憧れている趣旨のものはスコシ違う気もするが、慌てて訂正する チャーリー「転生とかいってもわからないよね。」 余計わからないことを続けていってしまう。 ワード自体恐らくわからないだろうから 困惑するかと思ったけど マリー「異世界転生のことですわよね?」 チャーリー「そうです!そうです!ってええええ」 僕は狐につままれたようなカオだったろうな ここはじゃあなんなんだよ マリー「ここは、異世界ではないですよ」 ふふと袖を口に添えてわらう チャーリー「ここは?」 マリー「わかりません」 チャーリー「そうなんですね」 マリー「私も、他の人たちも、気づいたらここにいたんです」 チャーリー「普通に生活してたらこんな所に飛ばされてしまったんですよね、わかります」 しみじみ共感していう。 マリー「ええ……」 ?なんだ……マリーさんの表情が 下の方から喧嘩するような声が聞こえる。 マリー「あらあらまあ」 チャーリー「様子見に行きましょう!」 いつのまにか、マリーさんの手を握っていた僕は御構い無しに階段を下る。 男女が言い争っていた。 マリー「何事ですか?」 マリーは、喧嘩の仲裁に入る。 僕は急に離された手にあっ、と声を出すことしかできなかった。 女「こいつが、さっきからわけわかんないことばっかり言うから!悪いのはこいつ!」 嫌悪をあらわにして男に指を指す 男「はあ???俺は正論を言っているまでで無茶苦茶なことを言ってるのはこいつだ!」マリー「どちらにも非があります」 マリーさんが聖女のようだ 僕はポヤポヤした感じでそう思った。 男「あ?なんだテメェさっきから黙って見てれば、調子のいいことばかり言いやがって」 女「そうよ!あなたはどっちの味方なのよ!」 マリー「それは、」 マリーさんが危ない! 僕は、マリーさんを助けるためにその場に飛び出す。 チャーリー「マリーさんは悪くありませんマリーさんを責めないでください」 僕がそういうと、 男は 男「うっせぇテメェソイツのなんだよ?さては男か??」 続けざまに女も 女「そうよ!あんたその女のナニよ?」 僕たちを恋人だと勘違いしてるみたいだ。 僕は、ついカッとなって チャーリー「おかしいのは!あなたたちだ!」 チャーリー「そもそも、何を言い争っているんですか?」 男「はあ???聞いてもいないで決めつけてたのかよ?」 女「何よそれ」 ここまででわかったこと、 2人は息が合う。 チャーリー「というか今2人とも僕らを責めているならそんなに言い争う必要ないんじゃないですか?」 男「ごちゃごちゃ言いやがる!」 チャーリー「ッ!!僕が解明してみせます!!!!!」 手が振り落とされるその寸前ー 男の思考は腕の動きに合わせて止まる チャーリー「僕が!ここから貴方達を出してみせます」 男の目を真っ直ぐ見ていう。 男「へへ、それが出来たら苦労しないぜ」 哀愁を帯びた表情でそういう。 きっとこの人はここから出るために頑張ってきたんだろう 女「もうここから出なくたっていいじゃない」 女がフラフラしながらそう言った。 男は、女に向けて視線をキッとする。 マリー「チャーリーさん!危ない!」 マリーが唐突にそう叫ぶ。 僕は、女の動きに気づくことが出来ず 突然の鋭い痛みに視界が真っ白になってそのまますっ飛んだ。 痛いッ!! あっあそんないつのまに……包丁なんか 女は男に打たれていた。 マリーさんがこちらにかけてくる。 マリー「チャーリーさん!チャーリーさん!しっかりしてええええ」 そんなに……大袈裟な…… 僕はお腹から血がとめどなく出てくるのを感じて死を悟る 結局名探偵にならなかったな、 まさかの最初の犠牲者だなんて役になるなんてこれでも結構いい線いってたと思うんだけだやっぱりダメみたいだ僕じゃ名探偵になれない。ごめん、アオくんブラウンちゃんここまでみたいだ。それに刹那くんも、フレデリックさんも、それにマリーさんも本当にごめん何も出来なくて、本当の名探偵に任せるよ。もう眠い。真っ暗だ。音がどんどん聞こえなくなっていく。……………… マリー「あっ、チャーリーさん?そんな、チャーリーさんしっかりして」 女「アッハハハ」 男「クソ!」 マリー「……」 チャーリー チャーリー 誰だろう僕を呼んでいるのは、 聞き覚えのない声だけど 懐かしくて、心地いい 安心するそんな声。 そう僕が生まれた時からずっと一緒にいて 僕のことを誰よりもわかってくれる存在 ーー 神様 チャーリー「神様って本当にいたんだ」 仙人みたいな容姿を頭に思い浮かべる。 神「チャーリーお主はまだ死ぬには早い」 優しい声で絆される そんな、僕はもう楽になりたいのです だって、役目を果たした それなのにまたあの地獄に落とすというのですか? 神様の声は悲しそうではなくてはっきりと そうしろとでも言うような口調で 僕は、どうしたらいいかわからないけど、 とにかく眠くて眠くて仕方ない 神「チャーリー、いってはならんそっちの世界へ行ったらひとりぼっちになる」 チャーリー「いいよ、もともといないし」 神「死にたいのか?」 チャーリー「……うん」 神「ならん」 チャーリー「どうして?」 わがままだよ 僕を死なせたのは神様なのに 死んだのは僕の自由意志で、 死んだらいけないって、 勝手すぎるよ 僕は、そんな身勝手な神様にだんだん腹が 立ってきた。 チャーリー「僕はもう生きていたくない」 チャーリー「眠いんだすごく、今寝たらきっと気持ちいい」 神「チャーリー!!!!!!」 びくっ!!! チャーリー「なんだよ!!!」 いつのまにか飛び起きていた。 って、 マリー「チャーリーさん!良かった!!!!」 ギュッーと強く抱きしめられる 苦しいくらいに チャーリー「苦しい!!!!くるじいよマリーさんんん」 マリー「ごめんなさい」 ばっと、離れたて 真相嬉しそうに微笑んでいる。 チャーリー「……」 チャーリー「あの後どうなったの?」 マリー「それは、」 瞳に光が消える。 何があったのだろう? きっとよくないことだろう まさか、今現在そいつが暴れまわっていて 隠れている最中とか? マリー「みんな待ってますチャーリーさんのこと」 目線を下から上にバッと上げて 今度はキラキラした目でそう言う。 チャーリー「え?」 マリー「ついてきてください」 チャーリー「……」 待ってる?僕を?みんなが? 階段を下ると、 そこには大勢の人がいて 僕が下りた瞬間 一斉に視線が降りかかる 「チャーリー!!!!生きてたのか!!」 「無事で良かった!!!!心配してたんだぞ」「チャーリー!!我がヒーロー!!!」 「チャーリーくん!」 チャーリー「はっ」 胸のあたりが暖かい感覚になる。 生きていてよかった。 僕は、視界が滲むのを感じて、視界を腕で塞いだ。 物語が幕を開けた ーー
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