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「何の話でしょう」
ギルバートはそれ以上言うつもりがないらしく、流れるように話を逸らす。
「それで、どうですか。
人間たちを、滅亡できそうですか?」
「…っふっ。出来るわけないだろ、毎日生活費を稼ぐのに精一杯だってのに」
デュークが珍しく弱音を吐き、そっぽを向いた。
ギルバートは心の中で思う。
まあ、地球に来てはや五日。現実の厳しさがようやく身に染みたんでしょうね。
三日坊主のデューク様にしては、よくやった方――
ギルバートはありったけの優しさを絞り出して、語りかける。
「デューク様――上に戻りますか?」
その瞬間、ピクリとデュークの肩が波打つ。
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