13人が本棚に入れています
本棚に追加
「戻れるかっ!
つか、お前が俺アンチなのはよぉくわかった。」
デュークが先程の弱々しさとは打って変わって、またいつもの威勢のいい態度に戻る。
「そもそも!
創造主って名前なんだっ?
絶対わざとだろ!
あれのせいで、めちゃくちゃ揶揄われるんだからな!」
「ああ、創造 主ですか?
いや、だってデューク様、元々名前ないから。
デューク(侯爵)ってあだ名つけたの、かっこいいから、でしたよね?
日本語だと、やっぱ創造主かなって――」
「なってたまるか!
どこの国に創造主なんて名前つけるんだよ!
ったく、これだから元人間はセンスがない!」
「あ! 言いましたね?!
さっきまで、その人間にコテンパンにやられてたくせに!」
「ぐっ」デュークが思わず黙る。
「お前の気持ちは、よぉくわかった!
このままみっともないザマで、神界なんかに戻るもんか!
ぜってえ、こんな世界滅亡させてやる!そして、石で殴り合ってた時代に逆戻りさせてやるっ!見てろよ
あの日照り女にもそう伝えとけぇっ!」
デュークが意気揚々と歩き出す。
その背中を見ながら、ギルバートは心の中でつぶやいた。
石で殴り合ってた時代って、それはまだ滅亡できていないのでは――?
「お、お待ちください、創造主さま――」
「その名で呼ぶなっつってんだろ!!」
最初のコメントを投稿しよう!