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第四話 ボス
4
「おはようございます。デュークさま」
翌日、ガクに借りた布団で眠ったギルバートが、起きてくるなり満面の笑みで微笑む。
「……よく眠れたみたいだな」
「それはもう!
デューク様の煎餅布団なんかよりよっぽどマシでした」
と、ギルバートが過去1の爽やかな笑みで、デュークの布団を指差して言った。
「フッカフカで!」
「そうかよ。悪かったな、煎餅布団で」
そう言うと、デュークは立ち上がって、わずかほどのキッチンで朝ご飯の支度をし始める。
慣れた手つきでお湯を沸かし、ご飯をよそう様子にギルバートはかなり感激していた。
なんてことでしょう。
天界じゃ、ふんぞりかえって私に要求していたのに。
ご立派になられましたね……。
ご自分の分だけではなく、従者である私にまで気遣いできるようになっていたとは。
やっぱり私からも、超難は取りやめに――。
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