一話 デューク人間界へ行く

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「はあ?! 俺が無力なわけないだろ! 人間滅ぼすなんざあっという間だ!」 ギルバートに火がついたのを見た後、天桜がにやりと笑う。 「じゃあ、その最強な貴方が下界へ行って、直接彼らを滅ぼしてきたら?」 「えっ?」 面食らったような顔になるギルバート。 そうきたか、でもさすがにデューク様は―― 「いいぜ? やってやるよ」 「ええ?!」 「なんだよ、ギルバート。 お前も俺のこと力無いって思ってたのかよ?」 「いえ!滅相もございませんが――ですが、地球は――」 「この俺に二言なんてねえよ…っ! 滅亡させて、この日照り女にギャフンと言わせてやる」 そう言うなり、デュークが膝の上にかけていた、意味のわからない鎖が至る所につきまくったジャケットを羽織る。 いや、だっさ。思った以上にだっさ。
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