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「私はあんた達を絶っっっ対に許さない……同窓会も何もかも全部あんた達に復讐するために私が仕組んだのよ!!あんた達がしつこいくらいイジってきた顎を削って顔も変えて長年ずーーっとあんた達に復讐する事だけを考えて生きてきた。私の腹に傷を付けた張本人の小松菜実は真っ先に殺してやったわよ。さっき山内拓真の携帯から写真を送ってやったでしょ?ざまぁみろって感じよ!あははははははははは!!でもね私、あんた達四人には一度助けるチャンスをあげたのよ。あの同窓会の日に。でもやっぱり殺すしかないって思った。過去の写真やこの傷を見るたび私は嫌でもあんた達の顔や名前を思い出すのに誰一人として自分の犯した罪を覚えていないんだもの。毎日毎日あんなに酷いことをしておいて、誰一人も覚えていなかった!!こんな酷いことってある⁉︎イジメられた側だけ身体にも心にも傷が残されるのに、あんた達はのうのうとヘラヘラと生きてるって不公平じゃない⁉︎だからみーーんな殺すことにしたのよ!!だからみーーんなに私の名前を刻んで一生自分たちの罪を忘れないようにしてやったのよ!!あははははははははははは!!!!!」
指先の感覚も無くなり、耳や目にもフィルターがかかっている感覚がする。そんな状態であっても、彼女の憎しみがこもった笑い声や言葉の一つ一つがナイフで刺される痛みよりも痛く感じる。
視界が真っ暗な闇に変わる前の僅か一瞬、大粒の涙で頬を濡らしている小芦紘の姿が見えた。教室の隅で五人に囲まれ、一人涙を流していたあの頃の脆弱な少女のように――。
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