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 藤田知也の決断は早かった。  あの夜、四条と別れた彼はすぐさま学校に向かった。  当然ながら鍵は閉まっていたが、柵を乗り越えて中に忍び込んだ。   本棟の入り口はすべて閉まっていたが、トイレの窓が開いていたのでそこから校舎へ侵入した。    それから、下駄箱を通り過ぎて、西階段へ走った。  あの日、四条は向かった場所、それは現場となった教室ではない。 ——それは、放送室だ。
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