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私はごく普通のどこにでもいる高校生。勉強もスポーツも平均なみ。
容姿もこれといって、モテるほど優れているわけでもない。とにかく普通だ。
得意なことといったら、料理ぐらいなものだ。
うちは早くに母親が病死したため、小学校入学する頃から父子家庭だ。最初
は父が料理をしてくれていたが、中学生になってからは、私が料理をするよう
になった。今ではレパートリーも増え、父のお弁当も作るほどだ。
そんな特に取り柄もない私だが、一つだけ誰にも言えない秘密がある。
それは....こんな私にも彼氏がいる事だ。
名前は「海人」。幼なじみ。幼稚園から一緒にエスカレーター式の学校に通
っている。容姿端麗、勉強出来るし、おまけにスポーツ万能。それでいて、モ
デルの仕事もしている。
この事を知ってるのは、親友だけのはずだった。
異変が起こり始めたのは、付き合い出してから半年程経ったある日。
学校の下駄箱に、嫌がらせの手紙やらゴミなどがいっぱい入っていたのだ。
しかも手紙には
「アンタが彼女なんて認めない。絶対許さない!早く別れろ!」
と、赤インクで書かれていた。血文字に見えるほど、真っ赤なインクだった。
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