1 ライティング ロケーション

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1_2_2 「どうした?」 助手席のドアに手を掛けたまま立っているコト。 「ちょっとね」 事後処理を自治会に任せ帰路に着いた。 渋滞で車の進みが悪い。 「窓、閉めて」 ”窓を閉めます” 車載演算器がコトの声を拾って窓を閉める。 夕暮れのアドストル。 道行く人々は既に夜の装いだった。 「何時まで続くんだろう」 遮音されたが、街頭のアジテーションが気になったらしい。 コトはショルダーからタブレットを取り出しファイルを眺めだした。 「大学に残るのがいいのかな」 「未だ何も残せてない?」 「エイブルは?」 「逃げてしまおうかと」 渋滞は何処までも続いているかのようだった。 後ろから緊急車両が接近してきた。 「事故?」
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