プロローグ

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私の住んでいた砂漠の中に存在していた大きな街には自然がなく、とても乾燥し、似たような建物が建ち並ぶ殺伐としたところだった。 すーと深呼吸をして、両腕をピーンと頭の上に伸ばし、気持ち良さそうにすると、そのまま、深々の芝生の上に寝転がると、そのまま自らの意思で、転がり落ちていく。 大笑いをし、心からの喜びを噛み締めるように手放しに声をあげた。 ゆるい坂道になっている芝生の上を、しばらく転がると、坂が平面になった。 動きが止まったので、仰向けになる。 大の字になり、地面と大気を感じながら、そっと目を閉じた。
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