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スカアトがひらりはためく。
生足がすらりと覗く、魅惑のスカアト。
僕だって見ることの許されない、君だけの秘密。
見る度に目を奪われて、時が止まる。
そんな君の、
制服に着られた小さな君の、純情スカアト。
君は僕のことをどう思っているの。
そう問う度、
くるりと振り向きながら花のように咲って君は言う。
「大好きよ、誰よりも。」
屹度、僕の好きと君の好きは、一生交わらない。
君が恋焦がれる存在に、きっとなれやしない。
こんなことがあったのよ、と目を伏せ頬を薔薇色に染め、
幸せそうに微笑む君の話を聞く度に。
一番に話してもらえる喜びと、
君に思われている相手が僕ではないことの悲しみで視界が歪む。
邪魔なんてしない。
君に嫌われたくはないから。
でも、相手が君を悲しませることがあったならば、
僕が一番に駆けつけてやる。
…大切にされているようだから、
そんなことは起きなさそうだけれど。
ねえ、君。大好きだよ。あいしてる。
ほんとのほんとだよ。だいすき。
決して本気にされない本音を並べて、君の隣で。
「私」たちのスカアトの長さは、決して揃わない。
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