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「離婚したら、もう誰にも遠慮することなんてないだろう?」
「そうだけど……」
「何? 俺じゃご不満ですか?」
「ううん、そうじゃなくて……謙ちゃん! 私なんかで良いの?」
「何言ってんだよ! 俺は杏しか嫌だよ。もう離れたくないよ。杏は違うの?」
「ううん。なんだか怖いの。またずっと一緒に居たら女の魅力がなくなって、女として見てもらえなくなるんじゃないか? って……」
謙は、ぎゅーっと杏を抱きしめて
「トラウマになってるんだな。俺はそこまでマザコンじゃないし、俺の1番は杏だよ。なんなら、毎日こうして抱きしめていたいぐらいだよ」
「ふふ、それは重いかも……」
「だろう? だから、ほどほどに愛し合いたい」
「うん、分かった」
チュッ チュッ
「もっと!」
「ふふ」
熱いキスを交わす
ドンドンドンドン ドッカーン!
パチパチ パチパチ パァーン
「あ、始まった!」
襖を開けて、2人並んで夜空に大きく花開く数々の花火を見上げる。
「綺麗〜」
「うん、綺麗だな」
チュッ こめかみにキスをする謙
「結婚しような!」
「うん」
その後すぐに離婚届が提出され、杏は、謙の元へと行った。そして、半年後に結婚し、すぐに子どもを授かり31歳でパパママになった2人。
「可愛いね〜」
「うん、杏ありがとう! 杏に似て美人だな」
「ふふ、モテちゃうかも」
「イヤだよ! 嫁には出さない!」
「ダメよ、甘やかさないでね、ファザコンになっちゃう」
「そうだな、ちゃんと幸せになって欲しいな」
「うん」
「でも、甘やかしちゃう〜」
「もう〜」
メロメロになりそうな2人。
お幸せに〜
ーfinー
心優(mihiro)
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