第1話 帰れるの!!?

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第1話 帰れるの!!?

勇者として異世界に召喚された 僕が最後に覚えていた日本の記憶は車の中だ 窓から見える海がとても綺麗だった 光る海面に波でうっすら影が見えたりして、それを父さんの好きなジャズを聞きながら見てた 父さんが叫んでなにかが前から来るまでは いつの間にか僕は床に寝ていた 見たことのない場所、病院ではない石造りの建物、そこに大人がたくさんいた、と思う とにかく息もできず、全身ぐちゃぐちゃだったんじゃないかな 痛くてどこも動かせなかった 「~~~~~?」 何かを話しかけられたのか、聞き取れなかった 本当に全身どこも痛くて何も喋れなかった 「~~~、~~~、~~~~」 床で倒れる僕に誰かが近づき、なにか言われて 何かが光って、僕は怪我がみるみる治った 改めて話してみるとここはザウスキアという国で僕は召喚?ということをされたそうだ この国は魔王というなにかに襲われていて、神様に認められた召喚という行為をして、僕がここに呼び出された それで人類を救ってほしいと 意味分かんないって何回も言った なにかから守ってほしいなら警察を呼べばいいし、そもそも僕みたいな子供よりもマッチョな大人を呼んだり、ボクサーとか弁護士?のほうがよっぽど役に立つだろう 意味が分からないなりに生活した 大人はみんな優しくしてくれた、父さんとも母さんとも引き離され、もう会えない だからだろうか?僕を見る目が心苦しそうだった 城で常識を学んで神殿で正式に勇者になった 勇者といってもゲームのように前に出て戦うタイプの勇者ではない 勇者という称号を得ただけだ 僕の適性は神官系の回復魔法使い とてもじゃないが魔王討伐をするタイプではない どちらかというと病院のような場所で人を治すタイプだ 大広間でお披露目をした 「元杉洋介です」 「きっと民も喜ばれますよ」なんてメイドのおねーさんに言われたと思う だけど待ち望まれていたと言われていたが歓声は上がらず、困惑とざわめきがすぐにわかった 「なんでだろ?」 <・・んー、仕方ないですぅ> 耳元で女性の声が聞こえただけど周りを見ても聞こえた位置よりも皆遠い 「なにか言った?」 「は?いえ何も」 その日寝ると加護をくれた女神様と話ができた 「昼間の話なんですけどね」 「え?だれ?」 さっきまで布団で寝てたはずだ だが目の前には美人なお姉さんがいる、髪はクリームがかった金色でおっぱいがおっきい、背も高い、多分城よりもおっきい 僕なんて小指の先程しかないんじゃないだろうか? 「私は昼に加護を貴方に授けた女神です、で、昼のは落胆されたからですぅ」 「え?」 「君で勇者は16人目、数々の勇者が邪神の加護を得た魔王に討ち取られました、世界が危機にひんしているのに新しい勇者様が筋骨隆々じゃないし、大人でもない、しかも私の加護です、仕方ないですぅ」 「・・女神様の加護じゃ仕方ないってどういうこと?」 「私は愛の神です、戦闘力は与えられません」 「え?それでどうやって魔王倒すの?」 「どうやってでしょうねー」 それから僕は命がけで鍛えた 「もしも魔王を倒せたらですか?」 「うん」 僕の体に傷がないところなんてなかった、だけどすぐに治る なら進まないといけない 「君のいた、あおきちきゅー?に帰れると思います」 「そうなんだ」 どうしても、叶えたい、願いがあったから 「魔王は倒せば魔力の結晶体になりますからね、大体の願い事は叶いますよ」 「ふーん」 「君が成長して、魔王を倒せたら・・■■■を■■■■■事もできるかもです」 僕に迷う時間なんてなかった ずっと戦い続けた、そして手が届いた、魔王を打ち取れた 先程まで戦っていた吸血鬼の魔王の体は立ったままキラキラと結晶になっていった 「これを・・使えば、帰れるの?」 <?使わなくても帰れますぅ> 「え?」 <貴方は十分成長しましたぁ、戦士系の勇者ならそれを使わないとちきゅーに帰るだけの魔力はえられないと思いますぅ、けどあなたならできますぅ> 「じゃあ帰ろっか?」 <はい、魔力込めてくださいですぅ> そしてなんの未練もなく異世界を去った
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