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その人は・・・
金の瞳・・冷たいが強い光が灯っている。
何代か前に、エルフの血が入っている人なのだろう
優雅で美しい容姿。それもとびきりの極上ランク。
そして長めの銀灰の髪、少し紫のモーブ色がはいる。
額にかかる髪をうるさそうにかきあげて、
面倒くさげにその主人は言った。
「おまえは魔女か・・それもポンコツだな・・
俺もなめられたものだな」
「はい、1週間よろしくお願いします」
リセは動じる事なく挨拶をした。
この主人はリセを下から上に視線を動かして・・・
値踏みをしているようだった。
「ひと月に10日は<魔女ホルモン>が急激に低下する体質か・・
仕事にならないと聞いたが」
「はい、貧血や頭痛、めまいがひどく、冬眠状態なるので・・
お休みをいただきます」
リセはまったく感情をいれず、説明をした。
自分の<取り扱い説明書>を、最初に主人にしておかねばならない。
「ですから、私の任期は1週間です」
「お前は俺より弱い。護衛が主人より弱くて務まるのか?」
ダリウスは小動物をいたぶる悪ガキのような調子で、疑問を投げかけた。
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