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冥府の王宮・補佐官・執務室
<冥府の王宮・補佐官・執務室>
「さて、ダリウス・エグモントの・・・
現世での護衛を誰にするか・・・」
初老の白髪交じりの瞑王の側近・補佐官は、悩んでいた。
机の上には<候補者の写真付き履歴書>が、山ほど積んである。
秘書がまた、書類を追加して持って来た。
「ダリウス様の護衛候補ですが、
検索の条件を、広げてはみたのですが・・・
取りあえず適任者の書類です・・」
補佐官は眼鏡をはずし、
<頭痛が出そうだ>というように額にしわをよせた。
「ダリウス様の護衛はもって、1週間だ。
問題の多い方だからな。
すぐに首になさるし、護衛官も、あの方の身辺警護には手を焼くし・・・」
ふと、気がついたように、補佐官は秘書の追加書類の、
一番上にあった履歴書を手に取った。
「リセ・・か」
秘書は、別の書類を補佐官に見えやすいように、並べながら言った。
「御存じの方ですか?」
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