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「確かに・・俺はたくさんの女と関係を持ったが・・
魔女はいなかったな」
「普通、<魔女です>と言って、関係を持つ魔女はいないと思います・・」
リセは抗議するように言い、本当にためらい、言いにくそうに
「その、魔女は初めて男性と関係を持つと・・妊娠します」
ダリウスがあっけにとられた表情をした。
「妊娠・・・っ?」
「それで、うまれた子どもは、ぼほ確実に女の子で、魔女ですから」
「魔女か・・っ!!?」
ダリウスは、
ゴシップ誌に、スキャンダルをすっぱ抜かれた有名人のような顔をした。
「おまえは・・まだ・・・なのか?・・・」
その金の瞳が揺れた。
「だから・・先に説明をしておかないと・・」
リセは手元の鍵を見続けていた。
ダリウスも頬づえをついた。
「そうなのかぁ・・俺はお前の事・・魔女の事がわからないからなぁ」
だからこそ、現実を知ってもらわねばならない。
「こういうことは、たぶん本にも載っていないと思うので・・・」
ダリウスも鍵を見た。
リセは説明書を、読み上げるように続けた。
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