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「おもしろい!やろうじゃないか!!」
あの湖の時のダリウスのように・・楽し気に声が聞こえた。
「今まで、考えてこなかったが・・
俺の子どもが魔女なんて・・おもしろい!!」
「えええ・・???」
リセの脳裏に<ダリウスは予想外>という、あの資料の一文が浮かんだ。
「そうなると、この山荘ももっと手を入れなくてはならないな。
子ども部屋も、考えなくてはならないし」
ダリウスの頭の中では、計画が次々に浮かんでいるようだ。
「まず、飯食ったら、山荘を案内しよう。お前が女主人になるからな。
乳母も雇わなくては・・」
あっけにとられているリセの頬に、軽くキスをした。
「あとで、ちゃんとキスするから」
そう言って、ダリウスは立ち上がると、
使用人に食事の準備をするように合図をした。
リセは思い出していた。
昔読んだ童話で
<お姫様はヒキガエルにキスをすると、王子様に姿を変えた>
これは
<王子様がヒキガエルにキスをすると、魔女に姿を変えた>
というわけか・・
それでも・・
リセは、使用人にいろいろ指示をしているダリウスの姿を見た。
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