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とても楽しそうに見える。
<もう一人ではない>
ダリウスは、そう思っているのだろう。
父親になる気、満々だ。
<マリアージュ>
リセの脳裏に、この言葉が浮かんだ。
まったく異質なものの組み合わせが、新しい物を生み出す・・・
それは、美しい調和や音色を奏でる。
食堂の窓から
正面玄関のつる薔薇の花が、雪のように咲き乱れているのが見える。
この薔薇の花を、ダリウスの母は見て育ったはずだ。
ダリウスを身ごもった時、この場所に笑顔で報告に来ただろう。
同じ薔薇の花を、孫娘が見て育つとしたら、
ダリウスの母は喜んでくれるだろうか。
そう思うと、
リセの心に、小さな灯火が温かくゆらめくような気持ちがした。
おわり
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