第3章 夫と父親

6/6
前へ
/48ページ
次へ
邪神ちゃん「・・・なあ・・・ゆりね・・・」 ゆりね「ん? どうしたの、邪神ちゃん」 家の中へ入ろうとするゆりねを止めようとする邪神ちゃんだが、今回に限ってはシリアス的かつ、真剣な表情になっていた。 邪神ちゃん「二人に父親が何者なのか、言わなくていいのですの?」 ゆりね「・・・馬鹿ね、そんな事言ったって、あの二人が混乱するだけでしょ」 父親が何者かを言うべきじゃないかと思う邪神ちゃんではあるが、ゆりねは止める。今はまだ、それを言う時ではないと。 邪神ちゃん「まあ・・・確かに。言える訳がないわな。【アイツ】が・・・ゆりねの旦那、ゆりえと天馬の父親が・・・・・・【人間】じゃないという事を・・・・・・」 ゆりねの夫、ゆりえと天馬の父親の正体が【人間ではない】という事を口にする邪神ちゃん。それはいずれか語る事になるが、人間ではないというのなら、その正体とは・・・ 〜???〜 ???「主よ、例のターゲットは始末して参った。」 ???「・・・そうか、やはり睨んであった通りだったな」 ???「やはり、目的のためには必要な事でしたか?」 とある城の中にある事務室では3人の男がおり、何かあったのか、何やら物騒そうな話をしていた。 ???「ああ。それにこのまま放置したらいずれ、【天界】だけじゃない、【人間界】や【魔界】【冥界】に大きな影響を及ぼす。だから、対処するなら早い方が言いだろう」 ???「ふむ。裏仕事なら、拙者ら二人のような暗殺部隊は必要不可欠という訳か」 男3人の内2人はなんと、暗殺者であるらしく、そう思わせる程のオーラを周辺に放っていた。 ???「今日の裏仕事はこれで終わりだ。各自、それぞれ元いた所に戻ってくれ。あとの事はこっちで何とかする」 ???「はっ、ではそうさせてもらいましょう」 仕事を終え、自分の持ち場に戻るように伝える男。 すると、もう一人の男が残っており、こんな話をし始める。 ???「時に主よ」 ???「ん?」 ???「しばらく落ち着きを取り戻してる今の内に、【奥方様】や【小童】に会っておくべきだ。いずれまた、急な事々が出る前にな」 【奥方様】【小童】という言葉を口にする男。この男は何かを知ってか、それらに会うべきだと伝える。 しかし、主は外を眺めながらこう切り出す ???「・・・今はまだ、その時じゃない。目的を達成するその時まで、会う訳には行かない」 ???「ふっ、やせ我慢を。そう言っておきながら、本心では心配で仕方ないのだろう。他の目は誤魔化せても、拙者だけは誤魔化せんぞ?」 まだ家族に会うべきじゃないと言いつつ、本心を見抜かれてしまう男は振り向き様にため息をつく。 ???「まあ・・・それもそうだな。久々に会って、気分転換するのも悪くない・・・か」 男が見つめる1枚の写真には奥さんらしき人物、それに抱かれている双子と思わせるような人物が写っていた。 ???「あれから15年・・・いや、12年くらい・・・か。今更、俺が会いに行ったら、お前ならどう思う?・・・・・・【ゆりね】」 主と呼ばれているこの人物がゆりねの夫にして、ゆりえと天馬の父親。人間ではないと言われているようだが・・・果たして その4へ続く(更新日不明)
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加