第7章 明かされる陰謀

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シャドー「その悪魔教団だが・・・お前達が壊滅させる以前、一部のお偉い達が既に逃亡していたと聞く。 それも、逃亡してから約10年も経つ」 シャドーが語ったのは悪魔教団の一部は愛輝夢達が壊滅させる前に逃亡し、国外を渡り歩いていた事。 その後は拠点を変更しては別の悪魔教団として活動をしていた事だった。 実を言うと、18年前、ゆりね自身も少しながら悪魔教団と関わりがあり、それに巻き込まれた事もあったのだ。 ミノス「じゃあ・・・天馬はどうした? 何でゆりえちゃんがここにいて、天馬がいないんだ?」 ミノスが疑問を持つのも無理もない。 ゆりえを保護したのはともかく、弟である天馬の姿がいないからだ。 するとシャドーは思いがけない事実を答える。 シャドー「・・・弟君(おとうとぎみ)はその悪魔教団の軍門に下り、悪魔との契約を果たした」 ゆりね「!」 ミノス「う・・・嘘だろ? 何であいつが・・・」 天馬が悪魔教団の軍門に下り、悪魔との契約を果たした事を聞き、驚きを隠せないミノス達。 あの優しい天馬が悪魔教団と手を組んだり、悪魔との契約をする訳が無いからだ。 シャドーはさらに話を進める。 シャドー「さらに、調査した結果、二人が通学している学園だが・・・その校長は悪魔教団との接点がある事が分かった」 ぽぽろん「ちょっとちょっと・・・何か、ヤバい事になってない?」 ミノス「二人の通ってる学校が・・・その校長が悪魔教団と関わってるだって? 嘘だろ?」 さらに話を進めると、その校長は毎年、優秀な生徒を見つけては生徒会長に任命し、その生徒を悪魔教団に勧誘させ、悪魔との契約をさせていた事が明らかとなっていた。 整理すると【悪魔教団の一部の者達が逃亡】→【長い逃亡の末、ゆりえと天馬の通う高校の校長と結託】→【校長の地下室を拠点にし、生徒達に悪魔との契約を進める】 と言った所である。 そう話をゆりねが目を覚まし始めていた。 ゆりえ「・・・ん・・・私・・・いったい何を・・・」 ミノス「ゆりえちゃん!」 ペルセポネ2世「良かった気がついたんだね!」 目を覚ました後、ゆっくり起き上がるゆりえ。 ゆりねはゆりえが起き上がると同時にゆっくり抱きしめる。 【ぎゅっ】 ゆりえ「お母・・・さん?」 ゆりね「・・・よかった・・・あなたが無事で・・・」 ゆりえが無事だった事、目を覚ました事に涙を流すゆりね。 全員が一安心すると、ゆりえはゆりねの隣りにいる愛輝夢に気付くと同時に目を向ける。 愛輝夢「・・・・・・」 ゆりえ「・・・もしかして・・・お父・・・さん?・・・」 ゆりね「ええ、あなたと天馬のお父さんよ」 16年間の間、会えずにいた父親、そして、写真でしか見た事のない父親、その父親と対面したゆりえ。 果たして、再会したその先にあるのは・・・
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