第1章 あれからの物語

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あれから、18年の年月が流れ・・・ ???「さてと…これで溜まった洗濯物はあらかた干したわね」 洗濯物を干しているのは黒髪ロングをたなびかせ、女子高校生のような体型を思わせる人物。 その人物は過去、【悪魔や天使を従えている魔女】【時にはその悪魔を黙らせ、服従させる】等の噂を持っていた。 するとそこへ、とある人物が声をかける ???「ゆりねちゃん、おはよう!」 ゆりね「あら、おはよう、ミノス」 声をかけた人物の名はミノス。悪魔界に住むミノタウロス一族の住人であり、その腕力は悪魔の中でも随一とも言われている。 ミノス「ゆりねちゃん、今朝からアイツが吹っ飛んで行ったみたいだけど、もしかして、また何かやらかした?」 ゆりね「ええ。まったく、困ったものだわ。せっかくのクリアファイルが台無しよ」 そして、女子高校生のような細い体型を思わせる人物の名はゆりね。そう【花園ゆりね】であり、これまでの怪奇とも思われる現象は全て、ゆりねが起こしていた。 ゆりねは事の事情を説明する。 ミノス「なるほど、そりゃあ、アイツの自業自得だね」 ゆりね「ミノスは今日も朝からお仕事?」 ミノスは魔界から人間界に来た後、ゆりねのアパートの隣に住んでおり、自身の生活費を稼ぐため、早朝の牛乳配達、さらには建物建設等の仕事をしていた。 ミノス「うん。それから、これはちょっとしたサービスだから、4本あげるよ」 ゆりね「あら、いつも悪いわね、ありがとう」 ゆりねがミノスから受けったのは瓶牛乳4本。本来ならば、支払いは必ずするものだが、いつもゆりねには世話になってるため、ミノスはゆりね達のみ、無償で提供をしていた。 ついでにミノスはゆりねにこんな事を聞く ミノス「そういえば、【あの2人】はもう行った?」 ゆりね「ええ。入学式が終わってから今日で2日目しか経ってないのに、早々と行っちゃったわ」 なんと、ゆりねは結婚し、さらには高校生になった子供、それも双子の姉弟がおり、洗濯物を干す以前に見送り終えていたのだ。
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