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第十四章 夢の真実(中編)
飛び降りた後、飛び降りる前の記憶を持ったまま、飛び降りる数分前に戻っていた…が、獲得した能力はそのままだった。…なら、
「死にまくって、時間を遡るしかない…か。」
そしたらやる事は単純だ。私の“能力”である“雷撃”で私を殺しまくるのだ。そして、
「ふふ…完璧ね。」
この時間に戻ってきたのだ。そもそも“雷撃”にかかれば人探しなんて余裕なのだ。磁力支配で引き付ければいいだけなのだから、というわけで、なんか意味不明なことを言っている女に
「帰るのなら、俺も…いや、私も連れて帰って?」
おっと、この世界では男だが、あっちの世界では私は女なのだ。口調は直しておこう。
…まぁそれから色々とあって、
「正々堂々、拳と拳で、魔法と魔法でぶつかり合いましょうか」
と言われた。正直言って、負ける気はしないのだが…だが、相手がどんな能力を持っているのか分からない以上、油断出来ないのだ。
メテオ
「こちらから行くわよ…隕石!」
うわっと…広範囲だな…だが、「磁力封印結界」なら問題ない、すっぽり包んではい、終わり。
「…は?」
「こらこら、可愛いお顔が台無しですよ~」
取り敢えず煽ってみた。そしたら、
「…はぁ?」
…あ、これ乗ったな。まぁ、その後はビームぶっ放して来たり、沢山の隕石落としたりしてきたのだが、全て「磁力封印結界」の前に無力化された。
「…はぁ、はぁ、はぁ、」
「おやおや、お疲れのようですね、」
「…うっさい!…なんで効かないのよ…」
もうそろそろかな?
「…こうなったら!」
…と、殴りかかってきたのだ。普通に当たったら痛そうだ。…まぁ、予定どうりだからいっか。
「…よし、解除、そして、「特大磁力封印結界」!」
…「特大」と付けたのは気分だ。
「…は?」
「気付いたようだな、お前はもう動けない。」
なんで最初からこれを使わなかったのかって?あいつが最初にぶっ放してきた隕石がなかなか無力化できなかったから広範囲の「磁力封印結界」が使えなかったんだよ。
「…くっ、何をする!」
「大丈夫、私は質問したいだけだから。」
「質問なんて答えると思っているのか?」
「あぁ、思っているさ。」
そう、戦っている間にも、さっきの世界を解析していたのだが…こいつは世界を滅ぼすのに十分なエネルギーと能力が感じられたのだ。だから、早めに封印しておいたのだ。…あと、あの世界を解析していた時に、「独自世界の構築」を習得したのだ。なので、彼女は能力を私に無断で使えないのだ。
「…っ!?…何故能力を使えなんだ?」
おーおー驚いてる驚いてる、
「質問に答えて欲しいなら、先ずは俺の質問に答えてもらおうか。」
「…」
ふーん、あくまで黙秘か…このままじゃ埒が明かないな…使いたくなかったが、使うか、
一応言っておくが、私はこの女が使った世界を解析していたのだ。だが、たった今、解析が完全に終わったのだ…それが意味することは、私も「独自世界の構築」を習得したのだ…
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