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第二十二章 ギルマス
「…失礼します、…」
聞こえないが、入って良いか確認を取っているのだろう。
「…どうぞ、お入りください。」
そう言われたので、扉の向こうへ入る。
「…お前らが、装置を壊した輩か、」
そこにいたのは、30代後半ぐらいのおっさんが座っていた。
「…すみません」
リゲルは謝っている、偉いぞ、リゲル、
「まあ、良い。そのことだけで呼んだわけではない。…ランク付けについてだ。」
…あぁ、成程、いくら技量が測れなくても、保有魔元素量が馬鹿げているから、最初のランク…Fランクから始めさせるわけにはいけないのだろう。実際、おっさんはそんな話をしていた。
「…で、だ。貴殿らの初の依頼をこちらでさせてもらえないだろうか、無論、報酬はでる。」
「…いいよね?」
リゲルが肯定を求めてきたので、私は首を縦に振った。いかない理由がないし、なんか、これで力量を測ろうとしているみたいなので、行くしかないだろう。
「では、今回の依頼を説明する。今回は…」
と、一度間を置いて、
「ドラゴンを討伐してもらう。」
…はあ?ドラゴン?今日登録しようとした2人に頼むことじゃなくない?
「…ドラゴン、ですか?」
「そう、ドラゴンだ、ドラゴンの巣に行って、それを何匹か討伐してもらう。」
何匹かって…逆に何匹でも狩っていいのか?
「…場所はどこですか?」
…諦めたな、リゲル。
「ここから少し山側に行ったところに、龍が無数にいる洞穴がある。そこに入って討伐してこい、期間は日暮れまで、行きはこちらが連れていくが、帰りは自分達で帰って来いよ?」
今から?もう少しでお昼ですよ?まあいいか、龍がどの位強いのか知りたかったし、2,3匹欲しいしな、
「わかりました、お願いします。」
「では、こちらへ来い。」
そう言われるほうへ行くと、馬車があった、乗れということなのだろう。
「…飛んでいったほうが早くない?」
私にしか聞こえない小声でリゲルが言った。
「それもそうだが、場所を説明したいんだろう。ほら、乗るぞ。」
「はーい」
…そういやリゲルって前世とちょっと性格変わってない?そう思いながら、馬車に乗り込む2人なのであった…
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