STARDUST

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 そうしたら、俺の後ろの壁際にある向かい合わせの小さい席に若い女と小汚い中年男のカップルが入って来たんや。女の顔はよく見えへんかったけど、話してる内容はよう聞こえたんや。  あれはマッチングアプリかなんかやな。絶対初対面やったわ。そうしたらその女の顔、どうしても確認したくなるやろ。  ちょうどその女がトイレから戻ってくるタイミングに合わせて、こう、対峙して確認したんや。 「ほう、で、どうだった?」 俺は師匠の目の前で両手の親指をグッと立てて見せた。  もう、あれはドストライクやね。俺の。顔はぽちゃっとこう丸くてな、せやけどデブやないねん。目はちょっと離れてて少し垂れ気味で、こうかわいらしい感じの子やったわ。 「……こはだと変わらんじゃないのか」 「ちゃうて、あほやな。若いがな」 「フン!この年増好きが」 「年増言うな」 俺は目を細めながらビールを飲み干す。すかさず師匠が呼び出しのボタンを押して、ビールを2杯注文した。 「……で、それからなんだ」  歳は20代……でも前半やろうな。あの感じやと。肩がこう全部見える……なんて言うんや、こう剥けてしまいそうな服着てんねん。ええやろ。
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