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あらすじ読んで下さい苦手な方は今すぐPlease go backです(・_・;
【ぷろろーぐ】
ライトアップされたステージ。
その光景に、一瞬目が眩む。
本当にやれるのか。
やりきれるのか。
会ったことのない誰かを笑顔にできるのか。
今更緊張が走り、私の癖になっていた衣装の襟を掴む仕草をする。
大丈夫…なのか。
「…ライチちゃん」
「…!」
男性にしては高めのトーンの声が耳元に響いた。
「…大丈夫。きっと、やれるよ。ライチちゃんだからこそ、できるんだよ」
いつものふざけたものではなく、優しく語りかけてくれるような口調に心が熱くなって、目から溢れそうな雫を誤魔化すように、首を縦に振って頷く。
「応援してるよ」
———この人は、本当に人を思いやれる。
“頑張って“なんて言葉は彼からは聞いたことはなかった。
きっと、私の心情を解ってくれているから…
汲み取ってくれているから。
何時だって、私の安心する言葉を贈ってくれるんだ。
「…めろんさん」
「?」
「ありがと、ございます」
「…、うん、いってらっしゃい…!」
「はい…!」
私は仲間と共に、昔は恐れていた、あの明るい世界へ飛び込む————————
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