夕陽の中で 番外編

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なおみ 「わぁっ、今日は私の好きなものばかりだ」 良子 「高校に上がったお祝いにね」 なおみ 「ありがとう、ママ」 英雄も帰り、夕飯が始まった。 英雄 「なおみ、学校はどうだった?」 なおみ 「竹本くんと同じクラスになった。あと隣の中学校だった友達もできた」 英雄 「そうか、これからしっかり勉強しないとな」 なおみ 「恋愛もしたい。彼氏できないかなぁ」 英雄 「そんなのに鬱つを抜かしていると、成績下がるぞ?」 なおみ 「あっ、それは困るなぁ。まぁとにかく、青春を謳歌したい」 英雄 「そうだな。高校時代は今しかないからな」 次の日、学校で。 なおみ 「おはよう」 こずえ 「おはよう、北原さん」 なおみ 「なおみでいいよ。私もこずえって呼ぶから」 孝行 「ちーっす」 なおみ 「あ、おはよ」 孝行 「今日はクラブ紹介だよな。俺は野球部に入る予定だけど、なおみは何部に入るんだ?」 なおみ 「私は入らない。プールないし」 こずえ 「なおみ、プールって...」 なおみ 「中学時代水泳部だったの」 孝行 「それにお前、よく一係に行ってるしな」 こずえ 「一係?」 なおみ 「パパが港警察署の署長してるの。その中でも捜査課の一係の人たちと仲良くさせてもらってるの」 こずえ 「へー、私もたまに行ってもいいかなぁ」 なおみ 「いいと思う。竹本くんも行ったりしてるから」 孝行 「俺はまぁ、なおみと友達だから。おじさんとも知り合いだし」 こずえ 「楽しみだなぁ。その刑事の中にかっこいい人いる?」 なおみ 「なぁに?彼氏探し?」 こずえ 「刑事ってかっこいいじゃない?」 なおみ 「どうだろう。でも、独身の人って3人くらいだよ?」 孝行 「そのうちの1人は、なおみにゾッコンなんだけどな」 こずえ 「えーっ?なおみはその人と付き合わないの?」 なおみ 「だって、私はその人のこと、お兄さんみたいな感覚だから...。恋愛の対象になってないもん」 放課後。 孝行 「早速入部手続きしてくるよ」 なおみ 「じゃぁ、先帰るね」 こずえ 「先帰るって...、いつも一緒に帰ってるの?」 なおみ 「家が近いから、昔から一緒に帰ってる。竹本くん曰く、私のボディガードだって」 こずえ 「愛されてるねぇ」
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