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こずえ
「だめよ、恋しなきゃ。青春なんだから」
なおみ
「...うん」
それから何度も一係へ行くが、毎回西田にちょっかいかけられ、なおみは少しうんざりしていた。
なおみ
「西田さん!いいかげんにしてください」
西田
「じゃぁ、デートして。してくれたら抱きついたりしないから」
なおみ
「デートって...」
西田
「俺のこと好きにならなくていいから」
なおみ
「でも...」
西田
「じ、じゃぁ、デートの代わりに写真1枚とらせて。待ち受けにするから」
なおみ
「待ち受けに?」
なおみ
「待ち受けにしたら、なおみちゃんに会えなくても、会えた感じするし」
塚本
「どんだけなおみちゃんのこと好きなんだよ」
なおみ
「写真撮ったら、もう抱きついたり、私に変なことしない?」
西田
「しないしない」
なおみ
「う...、仕方ないなぁ」
西田
「やったぁ!」
なおみ
「どこで撮る?」
西田
「屋上へ行く?景色いいし、今日はいい天気だし」
なおみ
「わかった」
西田となおみは、屋上で何枚か写真を撮った。
なおみ
「西田さん、何枚か撮ったよね。一枚だけ残して、他は消してね」
西田
「えーっ、いいじゃん。毎日待ち受け変えたりするんだから」
なおみ
「恥ずかしいよぉ」
西田
「大丈夫!俺がみてるだけだから」
塚本も屋上へ来て、西田に事件発生の知らせに来た。
西田
「わかった。すぐ行く。なおみちゃん、ごめん。行ってくる」
なおみ
「はいっ。気をつけて」
西田
「うれしいねぇ、なおみちゃんにそう言ってもらえると。行ってきます」
なおみ
「...はぁ、西田さんには参る...。さて、帰ろっと」
夏休み直前の土曜日の夕方、なおみが街を歩いていると西田に会った。
西田
「あれ?なおみちゃん?」
なおみ
「あっ、西田さん。どうしたの?」
西田
「今日は友達数人と飲み会なんだ。なおみちゃんは買い物?」
なおみ
「うん。来週学校で使う物買いに来たの。今から飲み会なんだぁ」
西田
「なおみちゃんも行く?」
なおみ
「何言ってるんですか。私は未成年ですよ?そんなところへ行ったら、未成年と言っても飲まされるでしょ?」
西田
「そりゃそうだ。気をつけて帰るんだよ」
なおみ
「西田さんも、あまり飲み過ぎないようにね〜」
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