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2度目の奇跡も、お前となら。
蒸し蒸しとした暑さが残る夏の夜。
去年の今頃も今と同じように花火大会に向かっていたことを思い出しながら、ゆっくりと神社までの道のりを1人歩く。
建前として見合いの相手に会っていたところを湊に見られて、口論になった勢いで俺が湊に告白して、それでも強情で心配性なあいつは素直に受け止めきれなくて逃げ出していたことを思い返す。
結局、返事がYESなら花火大会の日に来てくれと俺が言って、今と同じように俺はカップルが歩く街並みをただ1人きりで歩いていたんだ。
去年も今も、俺はただ湊を不安にさせているばかりで、付き合っていても安心させてやることはできない。
ここに来ているカップルのように、堂々と手を繋いだり寄り添って歩いたり、そんな当たり前のことをお前にはしてやれない。
それでも俺は、湊と一緒にいたいんだ。
傷つけるばかりで与えてやれることの方が少なくても、俺の持てる限りの愛を湊だけに注ぐから。
神社の境内から見上げる真っ暗な夜空を見上げて、俺はただ祈ることしかできなかった。
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