可愛い嫉妬。

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可愛い嫉妬。

俺、水希 煌太(30)は、9歳歳下の恋人がいる。 恋人の名前は、雫井 湊(21)、今年の春から保育園に勤める新米保育士だ。 ちなみに俺の職業は地域警察、いわゆるお巡りさんとして派出所で勤めている。 出会いは2年前に遡って、へこみにへこみまくっている青年にパトロール中の俺が声を掛けたことが全ての始まりで、まあ、いろいろあって付き合うに至ってもうすぐ交際1年目になるはずだった。 湊が妙な勘違いをするまではー。 湊を一言で表すならば、ジェラシーという言葉が1番最適である。 友人とメールしたり電話したりするとすぐに『誰と?俺の知ってる人?』って聞きたがるし、知らない人だって言えば『じゃあ、今度会わせて!』って言うし、挙げ句の果てには道ですれ違った人が俺を見てたとか、ショップの店員が俺に構いすぎて気になるとか言い始めるほどに湊にとって嫉妬はもう、日常のルーティンに組み込まれていると俺は思っている。 正直なところ、若干鬱陶しい。 最初こそ、そんなことで嫉妬するなんて湊も可愛いなとか頬を緩めていた俺だったが、次第にそんな小さいことにも嫉妬するのかとうんざりしてくるのも仕方のないことだろう。 俺の愛情表現が足りないのだろうか、と不安にもなるが、湊に聞いても『自分で考えれば?』とそっぽを向かれるだけなので、お手上げ状態ではある。
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