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すれ違いはサプライズ。
そんな日常の中、湊が出て行ってしまう事件が起きてしまったのだ。
その日は俺が休みで湊は早上がりの日だった。
交番勤務の俺は交代制の勤務サイクルで、湊も日曜日と祝日以外は早番だったり遅番だったりの勤務のため、俺たちの休みが合うことはめったにないことで、湊は休みではないが一緒に過ごせる時間が少しでもあることに俺たちは浮かれていた。
いや、正確には俺だけが浮かれていたのかもしれないが。
「じゃあ、行ってくるね。わかってると思うけど、煌太さん。俺のいない隙に誰かと会おうなんて、」
「わかってますよ、湊くん。今日は大人しく、買い物でもして家で帰りをジーっと待ってますから。」
相変わらず、俺の浮気の心配をする湊をなんとか宥めて仕事に送り出して、俺も支度をしてある場所に向かう。
もうすぐ交際一年になる可愛い恋人のために作っていたアクセサリーが、あと少しで完成しそうなのだから、今、バレてしまうわけにはいかないのだ。
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