再会(イチカ編)

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そして、イチカの水着を掴んで引き下げる。 「や、やだ、ちょっと、」 「はあっ、たまんねぇ、めっちゃ糸引いてる」 くそ、このエロ眼鏡っ。 ぐっと固いものが押し付けられて、イチカはテンラを睨んだ。 「一回ヤってお仕舞いなんて嫌だからね!ヤるんなら責任取ってよね!」 「当然だろ。それが狙いだ」 イチカはひょっと息を吸い込んだ。 ぐぐっと中に進んでくるモノを身体は受け入れる。 (何これ、こんなの初めて) 以前の彼氏との行為では感じなかった快感がじわじわと沸き上がってきた。 片手に余るほどしかセックスの経験がないイチカは、未だにイクという感覚がわからない。 前戯ではそれなりに高まるのに、挿入されてもさほど気持ち良いと思ったことがなかった。 それが、今は… 「は、はぁぁん、だ、だめ、早く」 下腹部がきゅんきゅん疼いて止まらない。 「ああ、良い…そんなに絞んなよ、はあっ、すげぇっ」 テンラはぐぐっと奥まで挿入すると、堪えきれぬように腰を振った。 「は、イチカっ、もお既にっ、駄目だわ俺」 「あ、あ、テンラっ、」 急速に駆け上がってくる大波のような快感を逃せない。 流されて高みに運ばれていく。 「や、テンラっイッちゃう!もう駄目ぇ!」 「待って、俺もっ」 テンラが激しく腰を打ち付け、イチカは嬌声を上げて身体を反らした。 頭が真っ白になり、身体から力が抜けていく。 膣だけがひくひくと痙攣しているのがわかった。 「う、く、はぁっ」 テンラの呻き声を、イチカは朦朧としながら聞いていた。 そろそろと目蓋を上げて、テンラの姿を探す。 テンラは背中を向けて砂を掻いている。 「何してんの…」 「…埋めてる」 「…ああ」 イチカは何となく理解した。 イチカは身を起こして水着を探し、砂まみれの黒い布を拾い上げた。 海水で洗うしかないか。 裸のまま洗うのか……はず。 イチカはそっと立ち上がり、中腰のまま海に向かう。 海水に肩まで浸かって水着を洗っていると、テンラが真っ裸のまま後を追ってきた。 「こっち来ないでよ」 「何でだよ」 イチカは背中を向けて水着を着ようと奮闘する。 「手伝ってやろうか?」 「結構だよ!」 「遠慮すんなよ、さっきあんだけ触って、余すことなく見ちまったんだから良いだろ」 「やらしい!」
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