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舐めいでか
どーも。樋口です。
若いうちに色々経験しないといけないって校長先生も言ってましたけど、ほんとそうですよね。
そんなわけで僕は今、いかにして自分よりもデカい男に突っ込めるかを模索中です。
女の子とのアレコレもある程度こなした今日この頃、次に開くドアはそこかなあ、て。
いや、ドアというより、門か。後ろの。
まあ何の門かはさておいて、とりあえず、男とのピンク行為に関心がなく、且つ自分よりデカい、筋肉質な男を意のままにするには、やはり力技は通用しませんから、策を弄する必要があるわけです。
校長の先生も言ってました。
目標への努力を惜しむな、と。
かくして僕は校長の言葉を胸に、中学の同級生で、いつの間にか僕の身長を追い抜いてしまった男の攻略を開始したわけです。
「カズ、ねえ、キスするよ?」
「あぁん?なんで?」
缶酎ハイを数本あけてビーズクッションに体を横たえ、お笑い番組みながら笑ってるカズ。
僕の言葉を理解してるのかどうか、こっちには目もくれずクスクスわらって缶を口に運んでる。
「今すぐにでも気持ちよくなりたいから、カズとキスするの。カズも気持ちいいの好きでしょ」
しつこくたたみかける僕に、さすがのカズもこっちを向いた。
「いやいや、それはキショいだろ」
まあそうだろう。
気持ちはわかる。
けどもそんなことで諦める僕じゃあないんだよ。
「あ、そだ。これ、イトコから土産でもらったんだった」
さっきの会話なんて何もなかったみたいに異国の酒瓶を翳せば、人生へのやる気は少ない癖に変なとこで好奇心の強いカズは、興味あり気に身を乗り出してくる。
「あれ?でもこれ度数キツいなぁ。飲める?やめとこうか」
ワザとそんな風に言ってみれば、人生へのやる気は少ない癖に変なとこで負けん気の強いカズは当然───。
「はあ?カズ様をナメんなよ」
いやいや、言うにことかいて舐めんなよ、なんてオモロいことを。
フリなのか?
じゃあ、そりゃのらないと、だ。
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